皆さん!ご無沙汰しております!
三重県の所ジョージこと(笑)株式会社樹代表取締役の樋尾重樹です。
今回は「なぜ!企業理念が大切なのか?」をテーマに少しお話をさせて頂きます。
なぜ!企業理念が大切なのか?
皆さんは「企業理念とは何ぞや?」と聴かれて明確に答えられますか?
なかなかこれがわかっているようでうまく説明ができず、答えられないんですよねぇ~
私が開催するセミナーや勉強会等でもしばしばこの質問を聴くことありますが、明確に答えることができる方は経営者でも十人に一人位です。
しかしながら、企業理念がなぜ大切かと言うと・・・
私の持論でもありますが、
企業理念という概念そのものがぶれていたり、
職員一人ひとりの見解が異なっていたり、
企業を構成するすべての皆さんとの意識統一ができていなかったり、
そんな企業は必ずと言っていいほど永続的に成長しないからです。
簡単に言うと・・・
会社として「右を向いていこう!」と方針を立てた時に左側を向いている人がたくさんいたら組織として纏まらないし、目的を達成できないでしょう。だから大切なのです!
企業理念とは何かをもう少し図を使って詳細に紐解いていきましょう。
企業理念とは
1.「組織自体の目的」を表します。
要するに企業という組織が何を行うことを目的に存在し、その目的を達成することで、世の中やエンドユーザーにどのような良い影響を与えるのかが記されています。
2.「行動の規範」を表します。
簡単に言うと、皆さんが業務中に何か迷ったり、悩んだりした時の意思判断基準となるおおもとの概念が企業理念です。
3.「企業の価値観」を表します。
上記 1. の目的を達成する為に企業としてどのような価値観或いは倫理観のもと経営を行い、サービスを提供していくのかが記されています。要するに目的を達成する為のプロセスも非常に大切ということです。
この三つのカテゴリーは、企業理念を理解するうえで非常に重要なファクターになりますので、しっかりと頭で理解して頂きたく思います。ここからは、手前みそではありますが、株式会社樹の企業理念を使用し、一つの事例として企業理念内容をご説明させて頂きます。
株式会社樹 企業理念
我々は、五つの『気』(樹 いつき)を大切にし、介護支援を行います。
以上が株式会社樹の企業理念です。この企業理念には、遊び心も取り入れて、社名の「樹(いつき)」=「五つの気」と言うような文字遊びも少し含ませて頂きました。凄くないですか?(笑)
さて、冗談はさておき、私自身今まで約20社の企業を立ち上げて参りましたが、すべて自分自身で企業理念を創り上げました。
企業理念を創るという行為は、「0」から「1」或いは「無」から「有」を創出するような、そんな並々ならぬ時間と労力をかけてやっと出来上がるのものだと思っています。ある意味、母親が子どもを産む行為にも似ているのではないかと私はよく思います。
ここで株式会社樹の企業理念の肝となるのは、やはり『五つの気』です。「気」という文字が用いられている言葉にはそれぞれ大切な意味があります。その意味や見解が職員間でずれていれば、先程から申し上げているように「絵にかいた餅」のような企業理念になってしまいます。
よって、ここからは皆さんのことを仮にいつきに入社した新入社員だと思って、私が入社式や入職の際に必ず行う一問一答方式のセミナー・勉強会方式にて企業理念の根幹である『五つの気』に触れて頂ければ幸いです。
『五つの気』について
Q.一つ目の「気配り」はどんな意味もしくはどんな行動だと思いますか?
また、ここでの「感謝の気持ち」とは単に施設をご利用頂いていることへの感謝は勿論のこと、過去より現在に直接的ではなくとも間接的にご利用者様から我々自身へと「命」を紡いで頂いたことへの感謝であることを深くご理解願います。
Q.では、二つ目の「気遣い」はどんな意味もしくはどんな行動だと思いますか?
例えば、一人のご利用者様の人生背景や経験、家族構成や趣味等、多岐に渡る情報を我々が知ったうえでご利用者様に喜んで頂けるような配慮と会話をする等です。
Q.次に「気働き」ですが、あまり聴いたことのない言葉だとお思いますが、どんな意味もしくはどんな行動だと思いますか?
例えば、歴史に準えて説明するのであれば、豊臣秀吉が織田信長にとった行動が有名です。冬に信長が外に出ようとした瞬間に秀吉が「殿!草履を懐で温めておきましたぞ!」等です。
また、ご利用者様の中には言葉が出ない方もいらっしゃれば、ご認知症の方もいらっしゃいますが、毎日の積み重ねにより我々自身がご利用者様より信用を得ることで、アイコンタクトによる「気働き」も可能なのことを深くご理解願います。
Q.次に「一団和気」ですが、どんな意味もしくはどんな行動だと思いますか?
しかしながら、勘違いして欲しくないのは、「一団和気」は馴れ合いを意味するものではないということです。
もう少しわかりやすく伝えるのであれば、ご利用者様の最高の笑顔を毎日導く為には、ご利用者様は勿論のこと、職員同士も思いやりの精神をしっかり持ち、自分の意見や意思を積極的に発言できると共に時には厳しい指導や相手の行動を明日から改善させる為の話し合いが日常的行える環境、即ち風通しは良いものの切磋琢磨できる環境、この環境こそが「一団和気」の環境なのです。
Q.それでは最後に「意気」ですが、どんな意味もしくはどんな行動だと思いますか?
また、ここで大切な言葉は「人財」です。漢字間違えているのかなぁ~って思っていませんか?
通常人材とは「人」の「材」と書きますが、私は皆さんのことを「人」の「財」の「人財」とお呼びします。
皆さんは百名近くの面接者の中から選ばれたよりすぐりのメンバーです。そんな皆さんを「人」の「材料」とは呼ぶのはたいへん失礼なことだと思っています。
では、「人財」と呼ぶに相応しい方はどんな人かと言いますと・・。
①「自ら考え行動できる人」
②「すべての事を他人事と思わず、自身のことと思える人」
③「創造の精神を持つ人」
まず①の「自ら考え行動できる人」とは、企業理念をもとに誰から指示を受けなくとも自身で考え行動できる人を指しています。
そして②の「すべての事を他人事と思わず、自身のことと思える人」に関しては、介護現場での具体的事例を出して説明させて頂きます。例えば施設内のご利用者様に徘徊癖がおありのご利用者様がいたとします。職員が少し目を離した際に外へ出てしてしまいました。
事故に繋がる可能性が多分にありますよね。
これはそのご利用者様が悪いのでしょうか?
それともそのご利用者様の担当をしていた職員が悪いのでしょうか?
それともその日に出勤していた職員が悪いのでしょうか?
それとも施設を管理する施設長が悪いのでしょうか?
これはいったい誰が悪いと思いますか?
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私ならこう思います。
そんな事態になってしまう前に自らが先導役となり、職員全体で協議する場を設け、早期より対策ができなかった自分自身が悪いのだと思います。
私たちは、ご家族の皆様が大切にされている「人」の命を預かっている身です。すべてのことを他人事と思っている職員が多ければ多い程、いずれ大きな事故に繋がる可能性も大きくなるのです。
是非とも皆さん、改めてではありますが、大切な命をお預かりさせて頂いているということを肝に銘じておいてください。
そして最後の③「創造の精神を持つ人」ですが、皆さん「想像」と「創造」の言葉の違いを説明できますか?
これも私の持論ですが、少しわかりやすく説明すると「想像」は、1から100にする為に考えをめぐらせ努力をすることです。
そして、「創造」とは並々ならぬ努力をし0から1を生み出すことです。また、0から1を生み出すことができる人とは、変化に対応できる柔軟性と自ら変化を起こすことができる存在だと私は考えています。
さぁ~!皆さん!企業理念の説明も終盤ですが、
では、株式会社樹・デイサービスセンターいつきが目指す最大の目的とはいったい何なんでしょうか?みなさん先程から漢字のクイズみたいなのが多くて申し訳ありませんが、「目標」と「目的」の違いってわかりますか?
これも持論ですが、「目標」とはどちらかと言うと必ず達成しなくてもよいもの、別の言葉で言うならば「夢」に近いものです。では「目的」はというのと別の言葉で言うと「ビジョン」となります。
そして「ビジョン」とは具体的な期日を設けて、必ず達成しなければならないものです。ですから、極端な言葉で言うと達成出来なかったら、切腹ものというのが「目的」になります。
では、我々の最大の目的ってなんでしょうね?
我々の最大の目的は、「ご利用者様第一主義」を貫くことで「ご利用者の皆様の最高の笑顔を毎日導く」ことです。
笑顔って色々ありますよね!「わっはは!」という大きな笑い声を伴う笑顔から、にやりというような笑顔まで多種多用ですよね。
それとここで少し豆知識的なお話ですが、人生を豊かに過ごされている方のお顔をみると末広がりの八本の皺が深く刻まれています。逆に苦労の連続の最中の方のお顔には何本の深い皺が刻まれると思いますか?
答えは掛け算のしわ(4×8)32の32本です。
なんだかおもしろいと思いませんか?
まっ!そんな落ちがついたところで・・・(ついてないかな?)
皆さん!「なんちゃって!いつき新入社員セミナー」は如何だったでしょうか?
また、企業理念がなぜ大切なのかをご理解頂けましたでしょうか?
昔、私は不良債権化した企業を再建するコンサルティングやM&Aを行う企業を経営しておりました。(今も経営しておりますが後輩に任せています。)
そんなクライアント先の企業の多くは、
- そもそも企業理念が無い企業
- 企業理念があっても社員に浸透し行動に移されてない企業
- 具体的なビジョンはあるものの一度も達成されたことがない企業
- 時代の変遷に伴い柔軟に企業理念が進化されていない企業
の主に4点に当てはまる企業が大半でありました。
冒頭でも申し上げましたが、企業理念の解釈に対し一人ひとりにずれがあったり、意識統一がされていない企業は必ずと言っていいほど永続的に成長致しません。
そして、企業理念とは皆さんが業務中の判断を行ううえでの拠り所となるものです。単に企業理念を暗記するのではなく、企業理念を各自で咀嚼し腹の底に深く落とし込んで頂き、理念に基づき行動ができる企業こそが生き残れる時代であり、そんなことを行動に移せる人こそが「人財」の呼ぶに相応しい「人」なのです。
くどいようですが、だから企業理念は大切なのです!
例えばですが、1対1の介護支援を行っている最中もその他ご利用者様の動き等に注力し、施設内全体(フロアー)全体に気を巡らせることです。